会議が良くなる簡単ファシリテーションテクニック!!

今回紹介させていただく書籍は「世界で一番やさしい会議の教科書」です。

「会議がなげぇ。。。。」そんな風に思ったことありませんか??

会社員が生涯過ごす会議の時間は3万時間にのぼるそうです。
業務時間から換算すると8年間は会議をしていることになります。。。。

それにも関わらず、時間を浪費しているダメ会議は少なくありません。

本書はケンブリッジのコンサルタントである榊巻亮さんが、実際に体験した内容をもとに良い会議の知識を物語として教えてくれる良書です。

下記のような悩みを抱えている人は是非読んでみてください!

  • 無駄な会議が多く時間がもったいない!
  • 結論があやふやなまま終わって後でトラブる!
  • 難しいことはイヤ!でもファシリテーションスキルを学びたい

それでは行きましょう!

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よくあるダメ会議のパターン

まずはダメ会議のパターンから紹介していきます。
何がどう悪いのか掴んでおかないと改善することもできませんからね。

よくあるダメ会議のパターンは次の2つです。

  • 決まったことが明確になっていない
  • 決められた時間に終わらない

これはほんとにわかりますね。。。
僕も自身もこのパターンの会議に出席することがよくあります。

決まったことが明確になっていない

「何のために会議したの?」っていう会議パターン。意外とよくあります。。。
議論したことに満足してしまって、次の行動へ移さなかったり、やることはわかったが担当者側か非ない状態になっていたりします。

参加者で認識合わせができていないと必ずトラブります。

  • それって僕がやるんですか?〇〇さんの業務かと思ってました。
  • 優先度わからなかったんで後回しにしてました。
  • アレってそういう意味だったんですか??

あとからこんな言い訳が出てくる会議はだいたい、決まったことが明確になっていないことが原因です。

決められた時間に終わらない

会議の目的が明確になっていないパターンですね。

参加者が議論すべき内容が理解できていないと、話が脱線してしまい無駄な議論で時間を取られてしまいます。
厄介なことに、脱線している事に気づいていないことが殆どなので間違いなく時間通りに終わりません。

例えば、
「〇〇〇について意見を出してほしいんですが、なにかありますか?」
とか、
「来期のチーム目標について」
といった、なんとなーく始まる会議は、時間通り終わらないので注意してください。

長い時間拘束されてしまうと、自身の作業も進まないし気疲れしてしまうのでストレスになりますよね。。。

会議コストを意識してくれると助かるんですが、意外と主催者は気が付かないものです。

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隠れファシリテーションテクニック

とはいえ、ファシリテートにはスキルが必要ですし「僕やります!!」とか言い出すのもハードルが高いですよね。
本書では、初心者でも嫌味にならず会議を改善できるテクニック「隠れファシリテーションテクニック」を紹介してくれています。

そのテクニックとは「確認」です。

  1. 会議の目的(終了条件)の確認
  2. 議題ごとの時間配分の確認
  3. 「決まったこと」「やるべきこと」の確認

会議の開始時、終了時に上記3つを確認するだけですが、参加者全員の認識が一致するので大きな効果があります。

会議の目的(終了条件)の確認

まずは、会議の開始時に会議の目的(終了条件)を確認します。

会議の目的がはっきりすることで、議論すべきこととそうでないものの認識を合わせることができます。

確認方法は下記の様な感じ。

「この会議の目的(終了条件)を確認してもよろしいでしょうか?」
「この会議は〇
の対応方針を決める会議という認識で大丈夫ですか?」

確認するだけなんで簡単ですね!

議題ごとの時間配分の確認

会議の目的の確認をしたら、議題の時間配分を確認していきましょう!

例えば下記の様な議題の場合、

  1. 展開された企画資料を確認5分
  2. 資料内で議論が必要な箇所のピックアップ15分
  3. ピックアップされた箇所の議論と担当者決め40分

「各議題はこのくらいの時間配分で進めていく感じでしょうか?」

こんな感じです。

資料の読み上げイベントが発生するとスーパー無駄時間が産声をあげるので、資料の読み上げは絶対にしないでください。
個人で確認する時間を設けるほうが、理解度も速さも段違いです。

ちなみに、時間配分に無理がある場合は、会議を延長する、会議を分割する、時間内に納められるように工夫するなどを決めてから始めると良いでしょう。

「決まったこと」「やるべきこと」の確認

会議の終了5分前くらいに、「決まったこと」「やるべきこと」の確認をしましょう。

決まったことは、要約して確認し、
やるべきことは、誰が・いつまでに・何をするか、2W1Hを意識するとよいです。

「今回決まったことは〇〇〇で、□□□さんがmm/ddのhh時までに△△△する。ということでよろしいでしょうか?」

て感じでしょうか。

また、会議終了後に参加者全員へ議事録としてチャットやメールで共有すると、抜け漏れ防止になるのでおすすめです。

全員が理解していることで後のトラブルも防げるので必ず確認しましょう!

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書くファシリテーションテクニック

行き当りばったりの緊急会議や参加者が適切でない会議は議論が噛みあいません。
噛み合っていない会議を「隠れファシリテーション」で乗り越えるのは不可能です。

  • 途中参加者に何度も同じ説明をしている
  • 論点がズレているわけではないが、話題がどんどん移る
  • 意見と質問と話題が錯綜している

といった状態になっているグダグダ会議では、確認そのものが機能しません。

そんな時のテクニックとして本書では「書くファシリテーション」を紹介しています。

書くことの重要性

「書くファシリテーション」とは、議論で出た内容をすべて書き出していくというテクニックです。
なぐり書きというという行為から別名「スクライブ」とも言うようです。

そのままじゃん!って思いましたが、僕の会社でも意外とホワイトボードが使用されていることは少なく、書く事のメリットを理解している人も少ないのも事実なようです。。。

書くことのメリットは下記です。

  • ホワイトボードを見れば、何度も説明しなくてもよい
  • ホワイトボードに書かれた内容を中心に自然と会議が進むので認識を合わせやすい
  • 課題や意見を見える化でき、会議後の何をすべきかが明確になる

なんか良さそうな感じしません?
会議室には必ずホワイトボードがあると思いますのでじゃんじゃん書いていきましょう!

また、前に出るのはイヤ!って人は大きい紙など他の人が覗き見しやすいものでもOKです。
自然と全員がメモを見ながら会議を進めていきます。

スクライブの仕方

では、どうやってスクライブしていけば良いのでしょうか??

基本的には発言をそのまま書くだけでOKです。
とは言え、それだけでは流石に乱暴なのでテンプレが紹介されています。

スクライブの準備

まずは、下記項目を書いておきます。

  • 経緯
  • 会議の目的(終了条件)
  • 時間配分

経緯を書いておくことで、途中参加者への幾度も説明する手間が省けます。
そして、隠れファシリテーションで紹介されていた2点は明記しておきましょう。
これで準備は完了です。

発言をスクライブする

まずは議題を書きます。

議題を書くことで、参加者の発言が議題に沿った内容に自然と集約されていくので、話題があっちこっち飛ぶのを防ぐことができます。
発言を整理しながら書き出していきましょう。

次に、発言中に参加者から質問が出てきたときは注意してください。
質問(論点とも言えます)が出ると話題は移るサインです。

議論とは、論点(質問)とそれに対する意見(回答)が積み重なりで成立していきます。
ですので、複数の論点が錯綜してしまうと話が噛み合わなくなり議論がグダります。

そんなときは、[問]などわかりやすい目印を書き、今の論点を明確するようにしてください。
そうすることで議論をコントロールすることができます。

論点に対しての結論が必ず、[結]など結論の項目をセットで用意しておきましょう。
質問が出たタイミングでは結論はまだ出ていないため、現状では「?」などと書いておけばOKです。

論点に対しての意見は、発言をそのまま書いていけばOKです。

記憶に頼るのはやめましょう

そもそも、発言を全て記憶しながら議論するなんて神業は普通の人はできないですよね。
書いてしまったほうが、脳のリソースを無駄に使わなくて済むので会議にも集中できます。

しかも、会議の参加者は他の人の話を聞いていませんし、聞いていたとしても正確に理解していなかったりします。

スクライブは文字として残るので、発言を聞き漏らしていても議論についていくことができます。
また、振り返りも容易にできるので、やらない理由はないですね!

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隠れないファシリテーションへ

本書ではファシリテートするための方法もしっかり紹介してくれています。
すべてを1記事で紹介するのは難しいので、会議をファシリテートするために必要な4つのフェーズと、具体的な内容を簡単に紹介していきたいと思います。

01.準備フェーズ

まず会議が必要になったタイミングから準備フェーズに入ります。
終了条件とプロセスの設計を行い、会議の進行方針を予め決めておくフェーズになります。

準備することで、無駄な会議や時間、無駄な議論を省くことが出来るのでこの段階何をするのか明確に決めていくことが良い会議のベースになるのです。

具体的には、

  1. 終了条件
  2. 参加者(終了を満たすために必要な参加者)
  3. 参加者の状態(何を知っていて、何を知らないのか?)
  4. 参加者が抱く疑問・不満(終了条件から逆算して予め出しておく)
  5. 議題(終了条件を満たすための議論内容)
    1. 議題に対しての進め方
    2. 必要なもの(議論する上で必要な情報、資料や他部門へのヒアリングなど)
    3. 時間配分

といったところです。

終了条件から、逆算していけば必要な人員、予め集めておくべき情報をわかると思います。
こういった下準備が、会議を効率よくすすめるベースになるので意識していきましょう

また、偉い人をとりあえず会議に呼ぶといった事がよく見られますが、役職がついている人はとても忙しいので会議には呼ばず、最終的な結論だけ報告するようにしましょう!!(←これ結構切実です。)

02.導入フェーズ

このフェーズは会議開始のフェーズです。

  • 会議の目的(終了条件)の確認
  • 議題ごとの時間配分の確認

隠れファシリテーションで行ったやつですね!

さらに、参加者へ各議論の進め方の合意をとっておくと議論が錯綜しなくて良いですね!

03.進行フェーズ

進行フェーズは、議題に沿って議論を進めていくフェーズです。
このフェーズは柔軟な対応が必要なため、難易度が高いですが次のことを意識しながら進行出来ると良いです。

  • 発散収録のプロセスを踏む
    • 議論は中途半端せず結論を出してから次の議題へ進む
  • 議論すべきことに集中する
    • 個人ワークは議論中に行わない(資料の確認とか)
  • 問題解決の5階層を意識する。
    • 事象→問題→原因→施策→効果のプロセスで考える
  • 話していない人に振る
    • 発言していない人は、内容に納得できていないや議論について行けない可能性がある。
      話をしっかり聞き出すようにしてください。
  • 最後まで言い切らせる
    • 「~なんですけど。。。」のような発言は受け取りてが都合よく解釈しがちなので、なんですけどの先にある言葉を促して意見を言い切ってもらいましょう。

このあたりは、実際上手なファシリテーションを見て学ぶほかないと思います。。。

ただ、上記を意識しながらスクライブして会議を進めていくとより実のある会議をコーディネート出来るので、是非覚えてください。

04.まとめフェーズ

会議の終了時のまとめフェーズです。
誰が・いつまでに・何をするか、2W1Hを意識してながら発言しましょう。

  • 「決まったこと」「やるべきこと」の確認

さらに、会議終了後に参加者へ議事録を共有してください。
この一手間により、トラブル回避の可能性が高くなるのでやるしかないっすね!!

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最後に

本書では、会議の目的別プロセスチャートも紹介されております。
会議のパターンによって、必要な準備や会議の回数など見通しがつくのでガンガン活用していきましょう!。

会議は、ファシリテートする人だけでなく参加者もスキルを持っているとよりよい会議になります。
会議はみんなで作っていくものなんですねー。

使い慣れないフレームワークを使ってグダグダになってしまうより、簡単かつ効果的なスキルを紹介してくれる良書です!

本書を読んでダメ会議を撲滅していきましょう!!

それではまた!

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