言いたい事をちゃんと伝えるためのアサーションという考え方。

今回紹介させていただく書籍は「アサーション入門–自分も相手も大切にする自己表現法」です。

僕は極度の人見知りなので、日々のコミュニケーションに関しての悩みが尽きません。。。

「あのとき、ちゃんと自分の意見言えなかったな。。。」とか、
「断るのも悪いから。。」といった理由で本当は行きたくない飲み会に参加したり、
自分のやりたいこととは正反対の行動を取ってしまう事もしばしば。。

それって、自分にも相手にも誠意を持って接していないってことですよね。
でも、どうすれば良いのかわからない。。。

そんな、コミュ障への助けになる本書。
下記のような悩みを抱えている方はぜひ読んでみてください!

  • 言いたい事がハッキリ言えず誤解されてしまう。
  • 断ることができず、嫌なことでも引き受けてしまう。
  • 話していると相手を怒らせてしまう。

それでは行きましょう!

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アサーションとは何か?

アサーションとは」とは、自分と相手を大切にする自己表現のことを指します。

コミュニケーションをとるときに、

  • 相手を気遣いすぎて意見が言えない(自分を傷つける)
  • イライラして攻撃的な態度になってしまう(相手を傷つける)

といった心理状態になっていると、建設的なコミュニケーションをとることができません。

自分の意見はしっかりと伝え相手もそれを理解してもらう双方理解ができていれば、無駄に悩む必要ないし不要なトラブルも回避できということなんですね。

なかなか絶妙なニュアンスなのでそれって難しくない?って思いましたが、良い人間関係が構築できるのであれば学んでおいて損はなさそうですね!

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3つの自己表現タイプ

アサーションは自己表現の1つのタイプなのですが、
アメリカの心理学者ウォルピィによって自己表現タイプが定義されていますので紹介します。

  1. 非主張型自己表現(non-assertive)
  2. 攻撃的自己表現(aggressive)
  3. アサーティブな自己表現(assertive)

ほとんどの人は、1〜3までの表現を使い分けているそうで、100%このタイプということはないそうです。メンタルに影響されてときと場合によって使い分けてるといった感じでしょうな。。

自分がどの自己表現を使って相手と話しているのか、客観的に判断する指針となるので各タイプを紹介していきたいと思います。

非主張型自己表現(non-assertive)

いわゆる自分の意見をグッと我慢しちゃうったり曖昧な表現を使うタイプの自己表現です。
自己肯定感が低くコミュニケーションに不安を抱えている方はこのタイプが多そうですね。

相手に不愉快な思いをさせてしまい揉めてしまうのでは?という心理状態から、意見を伝える事を回避グッと我慢しちゃうんですね。

このタイプはストレスが大きく、体調への影響も少なからず出てきてしまいます。
また、うまくコミュニケーションが取れないため、誤解されたり理解されなかったりしてしまいます。

攻撃的自己表現(aggressive)

攻撃的って言葉からわかるように、相手の気持ちの配慮をしないタイプの自己表現です。
大声で怒鳴るや命令口調な伝え方をする人はだいたいこのタイプです。

また、丁寧で優しい言葉やおだてて相手を操ろうとする詐欺師のような人もこの自己表現に当たるため見た目ではわからない場合がありそうですね。

自分の優位性を表現したいという心理状態から高圧的な態度になってしまいます。
権力を持っている人は無意識のうちに攻撃的自己表現になってしまうこともあるそうです。

このタイプは、相手を黙らせたりするような行為になるため敬遠、孤立しがちになります。
相手を著しく不快な思いにさせるため、親密な関係や継続的な関係を築くことができません。

アサーティブな自己表現(assertive)

自分も相手も大切にする自己表現です。
相手に自分の気持をしっかりと伝えるけど、相手も嫌な気持ちにならない物言いのタイプです。

相手も大切にしようとするのが伝わるため、ネガティブなフィードバッグだったとしても嫌な気持ちにはなりません。
なんとなく一緒にいたくなるタイプでしょうか??

このタイプは、自身の気持ちを嘘偽りなく伝えるので親しみを持ちやすくなります。
すべてが解決されるわけではないが、ストレスなく安定的な人間関係を築くことができます。

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アサーティブな考え方のヒント

3つのタイプ見比べるとわかりますが、アサーティブな自己表現ができるとうまく人とコミュニケーションをとる事ができそうですね。

自己表現とは言い換えれば価値観や考え方です。
アサーティブな考え方をする為のヒントをそれぞれ見ていきましょう。

危険や恐怖を感じるとき

危険や恐怖を感じると頭の中に「もしこうなったらどうしよう。。」など、先の不安を感じます。この不安感は解決のための行動を抑制してしまいます。

そんなときは下記を自問してみましょう。

  • 具体的に何に不安を感じているのか?
  • それが起きたときにどう対処するのか?

心配事の85%は実際に起こらなくて、12%は自分のチカラで解決できるそうです。
97%はどうとでもなることなので必要以上にビビる必要はないってことですね。

ということは「どうしようもない」と諦めてしまうのは早計なことです。
建設的に物事を考えれば必ず解決に向かって動き出します。

失敗が怖い

殆どの人は失敗して怒られた経験があると思います。
怒られた経験から、失敗は「良くないこと」という考えを持ってしまうと恐怖によって行動を抑制してしまうものです。

しかし、

  • 失敗は大きな学びになる

ということを忘れてはいけません。

社会人になると「PDCAサイクル」という言葉がよく出てきますが、これも失敗ありきで成長していくフレームワークですよね。

必要以上に失敗を恐れてしまうことがむしろ失敗なんですね。

思いどおりに行かないと腹が立つ

怒りは人を不合理にします。
自分の利益を失ってまで相手の不利益を願うようになるので最終的に自分が損をします。

そもそも、

  • 感情は自分自身が生み出しているもので、相手が生み出しているものではない。

ということを知っておきましょう。

心理学者のアドラーも「すべての感情には目的がある」といっています。人を操るために感情を利用しているってことだそうです。
要は「怒りたいから怒っている」のです。

そもそも、他人を変えることはできません。
人それぞれ価値観が違うので思いどおりに行かないことは当たり前です。

そう考えると、「イライラする」その行為は自体が意味のない行為だと感じますね。

みんなに好かれていないといけない

人はだれからも大切にされたいと思っています。
しかし、この感情に固執してしまうと自分らしさを失いかねません。

嘘や見栄で繕った自分を見せても万人に好かれることは不可能ですし、無理をしている状態になるので大きなストレスがかかります。

  • 好かれるために本当の自分を偽ることは正しいことなのでしょうか??

人に嫌われる事は辛いことですが、人に好かれようとして自分を見失って鬱になってしまっては本末転倒です。

一部の人に嫌われてしまうのはごく自然なことなので、ときには「仕方ない」と諦めることも大切なのです。

人を絶対に傷つけてはいけない

人を絶対に傷つけてはいけないという完璧主義はよく有りません。
完璧主義は、傷つけるという行為に対して必要以上に敏感になり、人に対しても厳しい基準を求めることになります。

もちろん、悪意を持って人を傷つけることはあってはいけないことです。

しかし、

  • 他人の心を読み取ることはできません。

無意識に他人を傷つけてしまう事もありますし、他人がどんな事で傷つくのかわかりません。
状況によっては配慮することが難しいかもしれません。

そう考えると、人を傷つけないという事それ自体が不可能なのです。

行き過ぎた考え方は、自分を傷つける行為にもなりますので注意してください。

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アサーティブな伝え方

自己表現のタイプとアサーティブな考え方を掘り下げて来ました。
では、実際にどういった伝え方アーサーティブな伝え方なのでしょうか??

自分の気持ちを確かめ伝える

気分の乗らない飲み会やイベントに誘われたときになどは、まず自分をどうしたいか確認しましょう。
自分がどうしたいのかわからない状態では、曖昧な返答になります。

イヤイヤ参加されるのも相手に失礼ですし不快な気持ちになり自分の気持ちに嘘をつくことになってしまいます。

正直に、自分の気持を伝え、誠意をもって相手と向き合いましょう。

事実や状況を伝える

喧嘩など感情でのぶつかり合いが発生したときには、事実や状況を相手に伝えましょう。

感情論で話をしてしまうと、溝は深まるばかりです。
自分や相手の事実や状況を知ることで、ある一定の納得感を得ることができますし、すれ違いや誤解をがあったことの理解にも繋がります。

この納得感は感情を抑えぶつかり合いを収束させます。

また、状況を伝えることは命令口調にならないため、相手もその言葉を素直に受け取りやすくなります。

具体的な提案する

具体案はその物事に対して真摯に向き合っている証明になります。
物事に対して、深く考え、相手へ配慮がないと具体案というものはでてこないからです。

具体案に対して相手と話し合いをすることが出きればより建設的なコミュニケーションに発展していきます。

このようなコミュニケーションができれば、より良い人間関係も構築しやすくなります。

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まとめ

全体的に考え方にフォーカスした表現方法なんですね。
あくまで相手と自分を大切にするために相手と向き合う方法なので「何でもうまくいく!」といった魔法のようなものでは有りません。

自分の思い通りに行かない事も想定されているから、考え方が重要なのかもしれませんね。

本書では他にも、

  • コミュニケーションで自分が持っている権利
  • 欲求に対しての向き合い方
  • アサーションで身につくチカラ

など、丁寧に解説してくれているのでぜひ興味がある方は読んでみてください!

それではまた!

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